やるせなさが全篇を貫いている。冒頭の謎めいた過去のシーンから24年後の物語が始まり、24年前のできごとと、24年経過した現在のできごととが交差しながら、冒頭の謎のベールが次第に明らかにされていく。そこには読者の想像を裏切らない真実が明らかにされ、物語は終わりと思うが、残りのページがかなりある。そこに一波乱が起きるが、これが大団円に向けた布石になっていく。やるせなさの中に、一条の光が差し込み、物語が閉じる穏やかさに満たされる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年6月12日
- 読了日 : 2018年6月12日
- 本棚登録日 : 2018年6月5日
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