やはり、東京、大都市で暮らし、マスコミからの情報が自身が社会というものを考える最大要素であり、その言説もマスコミに流布するということを前提として描かれた社会批判。自身のエピソードを描く語りとしての強度はさすがだが、結局は社会科学的用語で「仮初めの」結論を言って見せているだけなのでは。公共心を!愛国心を!と言ってもそれが暮らし、あるいは懐かしさの本源というものを拠り所としない以上、安い酒場の若者への愚痴に終わる。修身論は、残念なことになった。今後に期待?
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
思想 評論
- 感想投稿日 : 2019年2月25日
- 読了日 : 2018年9月17日
- 本棚登録日 : 2019年2月25日
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