苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2019年4月11日発売)
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感想 : 852
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物事にはタイミングが重要と言われますが、、、。
この本ほどそれを強く感じたことはありません。
就職活動の時に、いや、高校生くらいの時に、この本と出合っていたら、今とは違う人生を送っていたと思います。
20歳でこの本の内容を知って行動した人と、40歳で知って行動した人。その差20年!(キャリアの20年って大きい('Д'))

”君がコントロールできる変数は、①己の特徴の理解と、②それを磨く努力と、③環境の選択、最初からこの3つしかないのである”

まさに、コレ!
キャリアを築いていく上で、最も重要な考え方はこの言葉に集約されているのではないでしょうか。

本の中では、自分の強みを探すためにワークがあります。(本に書かれている通りにやるだけです)
大まかにT(Thnking)、C(Communication)、L(Leadership)の3タイプに属するというものです。(全部持ってるとか、2つ持ってるとかもある)

私の場合、明らかなTタイプなのですが、時代的にCがもてはやされていたこともあり、「Cが得する!」と間違った思い込みをしてしまったんですよね。自分の性格にCの要素を持つことが成功への近道だと勘違いし、長年生きてきました。
営業とか、全く性格に合わないのにやって、心が折れたり、、、。
人生の暗黒時代を数年過ごしてきましたが、そりゃ苦しいわけです。
あるものを積んでいくのではなく、マイナスをゼロにする作業なんですから。(本を読みながら戦略が間違っていたと痛感)

Tを伸ばすことに注力していたら、今とは違った世界が見えていただろうに、、、。
覆水盆に返らず、とはこのことですね。

こちらの書籍は、マーケター・戦略家としてキャリアを積んできた著者が就活で悩んでいたお嬢様に向けて書いた本です。
どのようにキャリアの戦略を立て、積んでいったのか。
どのように苦難を乗り越えていったのか。
著者の思想・哲学だけでなく、具体的な行動指針、経験談を交えて説いてます。
(読者の方が知りたいのは後者なんじゃないかなーって思います)

自分の就活には間に合いませんでしたが、子どもの就活には間に合う!
と、いう事で、子どもが就活に悩んでいたら、この本の内容を伝えてあげるといいのかなって思いました。
もしくは、本をプレゼントしてもいいかもしれません。
それだけでも就活に悩んでいるお子さんは救われるのではないでしょうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2023年8月29日
読了日 : 2023年8月29日
本棚登録日 : 2023年8月22日

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