テキサス・ナイトランナーズ (文春文庫 ラ 7-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2002年3月1日発売)
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本棚登録 : 61
感想 : 8
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ノワールの萌芽を文体から感じることはできるが、狂気に蝕まれた少年たちの殺戮を描くことに終始し、意味あり気な構成をとりながらも、雰囲気重視の空虚なプロットのため、後味の悪いホラー映画に影響を受けた作品という感想しかない。解説を書いている馳星周が如何にも好みそうなダークな暴力に満ちてはいるが、狂っていくまでの過程が説明されず、当然のこと登場人物らの造形が浅いため、無残な破滅へと至る終幕であっても、そこから得られるカタルシスは薄い。作中でも触れているが、恐らくサム・ペキンパーの「わらの犬」へのオマージュなのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ホラー
感想投稿日 : 2016年1月7日
読了日 : 2016年1月7日
本棚登録日 : 2016年1月7日

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