精神分析学入門 (中公文庫 フ 4-1)

  • 中央公論新社 (1973年11月10日発売)
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感想 : 12

S.フロイト『精神分析学入門』。R.ベイカー『フロイト その思想と生涯』。20世紀の哲学や文学に影響を与え続けているフロイトが創始した精神分析の思想。私は、この二つの文章を読んで、とても親近感がわいた。思想にも、人間にも。それは、彼の思想が、「苦しむ自己に問いかけていく」ことで積み上がっていっていたから。かつ、これが出来るからこそ、他者の心にも問いかけられたことを確かめられたから。前者は、フロイト自身が行った講義録。しくじり行為から、夢分析、リビドー、エディプス・コンプレックス等々、重要な諸概念が網羅されている。20世紀の古典。後者は、伝記作家が書いたフロイトの生涯。多面的に、人間フロイトの形成と遍歴を描いている。自伝とはまた違うのだろうね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年12月2日
読了日 : 2010年12月2日
本棚登録日 : 2010年12月2日

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