たった一人の熱狂-仕事と人生に効く51の言葉-

著者 :
  • 双葉社 (2015年3月18日発売)
3.83
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本棚登録 : 920
感想 : 117
5

【感想】
「憂鬱でなければ仕事じゃない」でお馴染みの、幻冬舎・見城社長の本。
圧倒的努力を持って日々圧倒的な結果を出し、仕事に本気で向き合い、朝から晩まで骨の髄まで仕事にのめり込む。
日常生活でも惰眠をむさぼらず、ストイックにトレーニングを怠らない。
そして、毎晩一日の振り返りを行なう。

この人は一体なぜこんなにもストイックに生きることができるのか。
なぜ「仕事が憂鬱だ」と思えるくらい、のめり込めるのか。
簡単には真似できない生き方だから、人は皆「見城徹」に惹かれるのだろう。

このスタイルを全て踏襲できないとしても、自分自身何かに活かしたい。
自分が見城徹に対して抱いたように、「木下は真似できない」と他人に印象づけたい。
読んでいて大きく触発されたのはこのような感情だと思う。

この本から何を活かす事ができるか?
いや、そんな小難しいことではない。
「やるかやらないか。」
これがこの本の1番のメッセージだろう。



【内容まとめ】
0.圧倒的努力とは・・・人が寝ている時に寝ないで働く。人が休んでいる時に休まずに動く。
 「無理だ」「不可能だ」と人が諦める仕事を敢えて選び、その仕事をねじ伏せる。
 朝から晩まで仕事について考え抜き、骨の髄までのめり込む。
 人が諦めたとしても、自分だけは諦めない。

1.自分には何ができるのか。天職とは何なのか。
 今いる場所で悩み抜き、圧倒的努力をしてほしい。
 本気で向き合わなければ何も生まれない。

2.自己検証、自己嫌悪、自己否定がないところに進歩はない。
 「自分は駄目になってしまった」と自覚し、自己評価を敢えて下げる。
 そうすれば、人はそこから成長できる。

3.1日の始め方と終わり方
 5時半~6時 起床。新聞3紙を読んで、朝風呂
 ジムでトレーニング
 「早起きは三文の徳」と言う通り、惰眠を貪る豚であってはならない。

 夜、滅多な事では二次会へ流れて飲み直すことはない。
 家に戻って、その日のニュースを一通りチェックする。

 寝る前、今日の自分の言動はどうだったか、経営者としての判断はどうだったかを省察する。
 自分が発した言葉によって誰かを傷つけていないか、やり残したことはないか、その日起きた出来事を振り返って思いを巡らせる。

4.大した差でもないのに注目されるから、人からヤキモチを妬かれて嫉妬されるのだ。
 有無を言わさない圧倒的な差をつければ、「あいつの仕事には誰もかなわない」と周囲の目は諦めに変わる。
 不満や文句がある人は、まずは今任されている仕事で圧倒的な結果を出して欲しい。
 圧倒的な結果を残せば、自ずと希望のポストは手に入るものだ。

5.おごれる者は久しからず。謙虚であることは、成功を続けるために必須の条件なのである。
 傲慢な人間から仲間は離れ、謙虚な人の周りには協力者が集まる。

6.憂鬱じゃなければ仕事じゃない。
 往く道は苦しい。仕事は憂鬱なことだらけだ。
 苦しさと憂鬱に耐えて耐えて耐え抜き、精進を重ねて仕事を全うする。
 暗闇の怖さにおののかず、思い切ってジャンプする。
 こうして生が終わり、死を迎えれば食いは少なくて済む。



【引用】
p22
どこまで自分に厳しくなれるか。
相手への想像力を発揮できるか。
仕事の出来はこうした要素で決まるのであって、学歴で決まるわけではない。


p34
朝から晩まで仕事について考え抜き、骨の髄までのめり込む。
そして上司や同僚ができない仕事を進んで引き受け、結果を出す。

自分にしか出来ないことに取り組んで、結果を出す。一度結果が出ると、仕事は面白くなる。
他の人でも出来る事をやってもしょうがない。他人が出来ない事をやる。
辛いが、これが仕事の王道だ。


p37
・圧倒的努力とは
人が寝ている時に寝ないで働く。
人が休んでいる時に休まずに動く。
どこから手をつけたらいいのか分からない膨大なものに、手をつけてやり切る。
「無理だ」「不可能だ」と人が諦める仕事を敢えて選び、その仕事をねじ伏せる。
人が諦めたとしても、自分だけは諦めない。


p54
自分には何ができるのか。
天職とは何なのか。
今いる場所で悩み抜き、圧倒的努力をしてほしい。
本気で向き合わなければ何も生まれない。


p61
・自己検証、自己嫌悪、自己否定なき所に成長なし
自己嫌悪&自己否定
「自分はまたしても駄目な人間になってしまった」と自覚するからこそ、人は永遠に戦い、永遠に成長し続けられる。

年齢を重ねるにつれて社会的地位を得れば、人間は誰しも慢心する。
「自分は駄目になってしまった」と自覚し、自己評価を敢えて下げる。
そうすれば、人はそこから成長できる。
自己検証、自己嫌悪、自己否定がないところに進歩はない。


p66
・1日の始め方と終わり方
何時に床に就いても、毎日5時半から6時に目がさめる。
朝日、日経、日刊スポーツの3紙を読み、朝風呂になるべくじっくり入ってたくさん汗をかく。
それからジムに出かける。
午前10時に社用車が迎えに来て、車内で読売新聞を読み、10時半に出勤。
早朝から出勤まで、ぼーっとしている時間は全くない。

「早起きは三文の徳」と言う通り、惰眠を貪る豚であってはならない。

僕にとって朝は勝負である。
情報を摂取するにしても、考え事をするにしても、朝ほどはかどる時間はない。

早朝には永遠が見える。
「今日もまた1日死へ近づく」という冷厳な事実を確認し、「悔いのない1日にするぞ」と奮い立ち、朝というとば口から残りの人生を照射するのだ。

夜、滅多な事では二次会へ流れて飲み直すことはない。また、二次会でカラオケに繰り出すなど愚の骨頂だ。
家に戻ると、「報道ステーション」「ニュースゼロ」などその日のニュースを一通りチェックする。

テレビを消してから、今日の自分の言動はどうだったか、経営者としての判断はどうだったかを省察する。
自分が発した言葉によって誰かを傷つけていないか、やり残したことはないか、その日起きた出来事を振り返って思いを巡らせる。


p93
大した差でもないのに注目されるから、人からヤキモチを妬かれて嫉妬されるのだ。
有無を言わさない圧倒的な差をつければ、「あいつの仕事には誰もかなわない」と周囲の目は諦めに変わる。

不満や文句がある人は、まずは今任されている仕事で圧倒的な結果を出して欲しい。
圧倒的な結果を残せば、自ずと希望のポストは手に入るものだ。
やりたい仕事は向こうから舞い込んでくる。
社内筆頭の稼ぎ頭になれば、あらゆる不満は消えて無くなるはずだ。

ただし、圧倒的結果を出したからといって決して驕ってはいけない。
いい気になって驕り高ぶる傲慢な人間は、周囲に見えない敵を作るため、必ず堕ちていく。
トップランナーであり続ける成功者ほど、みな謙虚である。

傲慢な人間から仲間は離れ、謙虚な人の周りには協力者が集まる。
おごれる者は久しからず。謙虚であることは、成功を続けるために必須の条件なのである。


p105
安全地帯でモノを言っても、誰の心や胸も打たない。
自分の思いを全身全霊でぶつける。
自分の身を切らず、身を痛めずして成功するなんて、どだい無理な話である。

身を切り血を噴き出しながら戦うからこそ、自分という存在が一つのブランドと化す。


p110
自身のキラーカードとは何か?
持って生まれた才能であれ、努力して得たものであれ、これから手に入れるものであれ、キラーカードを持たなければならない!


p130
正面突破で仕事をすることによってギアがピッタリ合う作家もいれば、波長が相容れず縁がないまま終わる作家もいる。
後者のパターンになることを怖れ、作家と可もなく不可もないやりとりはしたくない。
相手の顔色を伺い、お世辞に終始する仕事などやりたくない。


p138
・GNO(義理・人情・恩返し)は絶対死守
小さなことにクヨクヨし、小さなGNOを死守するのだ。


p149
・「すべてはプロセス」という人生哲学
勝負は最後まで分からないもので、上がったり下がったりは当たり前。
スランプを嫌わずとことん浸かり、圧倒的努力をもって這い上がればいい!


p174
実際には起業家の世界は死屍累々だ。
実際は10万人に1人の割合しか脚光を浴びることはない。
敗者は目に見えず、歴史には残らないのだ。
メディアで風雲児としてもてはやされている人は、100万人に1人の奇跡だろう。
圧倒的努力と破産してもいいという覚悟がなければ、起業などすべきではない。

まずはとにかく、現時点での仕事で結果を出す。
かなりのエキスパートになった段階で、ようやく起業という選択肢が出てくる。
手に職もついていない人がいきなり起業したところで、誰が相手にしてくれるのか?
斜陽産業でもなんでもいい。「この世界であれば日本一になれる」という仕事を見つけ、圧倒的努力を重ね頭角を表せば、成功できるはずだ。


p179
・編集バカの経営哲学
1.金の「入り」と「出」に目を光らせる
→単純な話、出ていく金より入ってくる金の方が多ければ会社は絶対に倒産しない。
手元に金が残る状態を死守するだけ。

2.できるだけ人を採用しない
→経常利益が25%と決めたため、それを死守するためには人員を増やせない。


p189
自分に欠けている能力を補填しようと努力しなければ、転職したところで今より環境は悪くなる。
現状維持は1番ダメだ。


p306
・憂鬱じゃなければ仕事じゃない
往く道は苦しい。仕事は憂鬱なことだらけだ。
苦しさと憂鬱に耐えて耐えて耐え抜き、精進を重ねて仕事を全うする。
暗闇の怖さにおののかず、思い切ってジャンプする。
こうして生が終わり、死を迎えれば食いは少なくて済む。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 名作(再読の価値がある本)
感想投稿日 : 2018年7月3日
読了日 : 2018年7月3日
本棚登録日 : 2018年7月3日

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