小説版では殆どが本編中の台詞やストーリーをそのまま文字に起こされていますので、正直最初は登場人物の心理描写にもの足りなさを感じていたのですが、終盤に興味深い補完もいくつかありました。
事件解決をアメリカに任せるのではなく自分たちの手で解決するべきと訴えるジョーを、研究所に呼び戻すシーン。近年他国に判断を委ね、トップとしての責任を放棄してきたギルモア博士が、ジョーの信じる正義を信じようと、それが過去の自分たちがやってきたことだと思い出すこの場面。映画では気づかなかったギルモア博士の感情の変化に胸が熱くなりました。
他に小説版で新たに補完された情報としては、
ジェットがかつての仲間と距離を置いて行動する理由。
ジョーに光線銃を向けた、かたくななギルモアの胸のうち。
加速装置を使うことで他人と時間を共有できないジョーの孤独。
トモエの正体。
またこれは本編でもあったシーンですが、今まで自分たちが守ってきた正義とは何だったのか、サイボーグたちの葛藤の様子がより強調されていたように感じました。この辺りの補完情報が読めて満足です。
ただ集合絵を見るたびに思うのですがジェットは本編中一度もサイボーグ服着てないし、ピュンマ・グレートに至っては序盤でいなくなるし一度もゼロゼロサイボーグ全員集合してないです…
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年6月15日
- 読了日 : 2013年6月15日
- 本棚登録日 : 2013年6月15日
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