繁盛するWebの秘訣「ウェブ解析入門」 ~Web担当者が知っておくべきKPIの活用と実践

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  • 技術評論社 (2011年9月7日発売)
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■ウェブ担当者に関して
・ウェブ担当者はウェブ解析を事業の成果に結びつける責任がある。
・そのためにはウェブという視点から離れて、企業全体、事業、課という視点で見る必要がある。
・ウェブ解析を事業の成果につなげる人がいない、つなげる説明ができる人がいないことがウェブ業界の問題となっている。
・レポートは見る人の立場に合わせて作成することが大切である。例えば、事業部長にとって価値あるレポートはウェブやアンケートによるサービスに対する顧客の声である。

■ウェブ解析に関して
・ウェブ解析をビジネスの視点から行えることが重要であり、基礎である。
・ウェブ解析の業務は、①解析ツールを見ること、②レポートを作ること、③対策を考えて施策立案することの3つに分類され、①10%②30%③60%の割合で取り組むことが理想的である。
・ウェブ解析のデータは精度を求めれば求めるほど誤差が増える。
・仮説検証によってウェブ解析の正確性や信頼性を高めていく。

■KPIに関して
・KPIはウェブ解析と事業の成果をつなげる接着剤である。
・一度で正しいKPIが見つかるのは稀である。
・成果につながらないKPIは適宜変更する。
・KPIが役割を果たすには「単純明快」が重要である。
・KPIを回すためには、①納得感、②自信、③定点観測の3つの要素が大切である。納得感は接着剤としての納得度、自信は定点観測の継続により培う。
・KPIを達成した時に何が証明されるのかという仮説を持つことが重要である。
・KPIは仮説をもとに立てたものであり想定と違っていれば、「KPIの立て方が問題」ではなく、「なぜ想定した仮説は間違っていたのか」あるいは「なぜKPIは仮説を証明できなかったのか」を議論すべきである。

■他社事例について
・人気のないカテゴリーのページを全て閉じてしまうことによって事業の選択と集中を実現する(リロケーション会社の事例)
・今までウェブを活用できていなかった「自社の強み=既存顧客の愛」をコンテンツにして新規顧客開拓(サプリメント会社の事例)

■その他メモ
・マーケティング活動は調査活動でもある。もしくは調査活動を意識したマーケティング活動をすることで博打のような施策の実施を回避することができる。
・費用対効果をギリギリまで追い込むような指標は、確かにわかりやすいし大切だが、それだけでは先がなく、「費用を下げて成果を下げる」という動きしかとれなくなる。
・想定した成果を得られない時に「KPIの立て方が間違っているのではないか」という議論はナンセンスである。
・営業に「○○というキーワードでGoogleで5位だったのが3位になった」と伝えるよりも「□□会社が△△というページを見ていたよ」と伝える方が喜ばれる。
・CRMではRFM(Recency:最終購買日、Frequency:累積購買数、Monetary:累積購買金額)分析やLTV分析によって顧客を分析することが重要である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 戦略・マーケティング
感想投稿日 : 2011年9月12日
読了日 : 2011年9月11日
本棚登録日 : 2011年9月9日

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