新月が昇るまで3 - 夜明けの黒蛇 (C・NovelsFantasia も 1-8 新月が昇るまで 3)

著者 :
  • 中央公論新社 (2012年5月24日発売)
3.79
  • (2)
  • (7)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 35
感想 : 6
5

ニムとヘルムトが中心となって展開される3巻。
個人的にはニムの魅力がより一層深まり、ヘルムトの中の男の人の部分を垣間見ることができた。様々なことも明かされ読み応えのある1冊だったと思う。

アンゲルを召喚させ戦うことで背負うリスクが容赦なく突きつけられて、それでも戦うことからは逃れられない苦しさが伝わってくる。
そして悪魔である素性を明かしジグと喧嘩別れをしたニム。
依頼を受け自分と同じ悪魔に戦いを挑む。
その姿は彼の飄々とした中にある優しさにも見えて、代償を要求する容赦のない行動からは狂気が感じられた。
二つの側面が絡み合うような雰囲気が彼の魅力。加えて彼の過去もほんのりと語られ彼の魅力は深まった。
ジグは師との再会を果たしたりヘルムトの不器用な優しさと、苦悩などもあったり登場人物それぞれの心が揺れたような気がする。
終盤で起こる惨劇は衝撃的な展開。

次巻で完結だそうなので、続きを楽しみに待つ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 一般書籍
感想投稿日 : 2012年6月11日
読了日 : 2012年6月11日
本棚登録日 : 2012年6月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする