METHODS 押井守・「パトレイバー2」演出ノート

著者 :
  • KADOKAWA (1994年12月20日発売)
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「劇パト2」1993年、本書1994年初版、復刊ドットコムで購入。
その筋の好き者や専門家にとっては有名な本らしいが、凄い……。
なんとなくカメラアングルすげーとか映り込みすげーとか感じたが、そのすべてに哲学があったのだ。
ワンカットごとのレイアウトを決めてから原画へ、というレイアウトシステム。
しかもレイアウトすべてに意味がなければならないという徹底ぶり。
たぶん「劇パト2」のような都市論と、このレイアウトシステムは相性がそもそもよかったんだろう。
本書には目次がなかったので、書いてみた。

◇概論/アニメーションにとってレイアウトとは何か? ……003
■コクピット COCKPIT 人物の基本となる構図 ……004
■窓 WINDOW-INTERFACE ……014
(レイアウト 荒川真嗣) ……022
(演出 西久保利彦) ……031
[街の姿――「パトレイバー2」スチール写真より](樋上晴彦) ……032
■軍事映像(仮想空間) Virtual-Space ……034
(CGディレクター 田中誠一) ……039
■鳥 the birds ……042
[鳥のいる風景――〈物語〉をOUTRENGEする] ……045
■廃墟 Ruins 人のいない風景 ……046
(美術監督 小倉宏昌) ……051
■橋 BRIDGE 物語の基本となる構図 ……055
■移動する視点 Follow Shot ……068
■奥行の演出 Perspective 開放空間ー閉鎖空間 ……076
(撮影 高橋明彦) ……091
(心理的虚像としての奥行き――野崎透) ……098
■和風の空間 座りの高さ ……100
(レイアウト 今敏) ……102
■集合 Mob ……106
(群衆ー意識的効果としての背景――野崎透) ……110
■物へ向かう意識 ……112
■メカニック Mechanism ……114
(レイアウト 竹内敦志) ……117
(レイアウト 渡部隆) ……119
■人物の構図 Composition ……126
■レンズの選択 Lens ……140
(作画監督 黄瀬和哉) ……150
■アングルの選択 Angle ……152
■破壊の構図 Action ……166
◇あとがき ……178

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画本
感想投稿日 : 2021年3月28日
読了日 : 2021年3月28日
本棚登録日 : 2021年3月26日

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