近所の景色/無能の人 (ちくま文庫 つ 14-4 つげ義春コレクション)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年1月7日発売)
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第4回 近所の景色/無能の人
(↓以下4作、プレ石屋。夫婦関係がおだやか。)
・魚石 1979 中で魚がはねるのかねハハハハハ。
・近所の景色 1981 私は檸檬の気分を味わうこともできなくなった。
・散歩の日々 1984 自分は売上げ金を三百円、くすねた……。
・ある無名作家 1984 その夜、久しぶりに菖蒲湯にはいった。子供のときの銭湯以来だった。ふと子供の頃、義父にひどい仕打ちをうけたことを思い出した。
(↓以下6作、石屋シリーズ。意外にも「ガロ」から十年後、「別離」絶筆直前に、この最盛期が来ているのだな。)
・石を売る 1985 うんそうだ。虫けらとは父ちゃんみたいなものだ。
・無能の人 1985 この膨大な石くれを金にすることができたら……。
・鳥師 1985 いま最もナウイストーンハンティング
・探石行 1986 こうしていると一家心中にきたみたいね。/これから先、私たちどうなるのかしら。考えてみると私たちって親しい友達もないし親兄弟とも疎遠だし。なんだか世の中から孤立して、この広い宇宙に三人だけみたい。
・カメラを売る 1986 いいなァ骨董品に埋もれるようにして……オレ自身骨董品のようになって……市井の片隅に埋もれる人生……。
・蒸発 1986 井月も山井も大馬鹿ものだよ……。
(解題・高野慎三 解説・食べさせてあげたい人 一条さゆり)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2020年12月30日
読了日 : 2020年12月30日
本棚登録日 : 2020年6月3日

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