小学校の時、文部省の推薦図書として読んだ一冊だったと記憶しています。表紙のイラストが印象的で、少し恐ろしくもあり、手にすることが怖かった(これは、同じ時期に読んだ『死の国からのバトン』(おなじく松谷みよ子)も同じ)。感想文だけでなく、感想画も描いたはずですが、今ではそれがどこにあるのか思い出せません(そういう意味で、今の時代はいいですね。デジタルに保存ができますから・・・)。
原爆のことを扱った作品とあり、とても深く染み入るものがあります。現代の日本では原発事故のことを巡って、放射能の危険性などさまざまな情報がいきかっていますが、私はそれらの数値や影響の度合いなどといったことはもちろん大切だけれど、生命体は記憶を運ぶ存在である、という、そのことの重みを忘れないことこそが大切なことなのではないかと、別の次元のことかもしれませんが、そのことばかりを考えており、この本を読んでその想いを益々強くしました。 (2011.5.24)
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- 感想投稿日 : 2011年5月24日
- 読了日 : 2011年5月24日
- 本棚登録日 : 2011年5月17日
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