地下鉄道 (ハヤカワepi文庫 ホ 2-1)

  • 早川書房 (2020年10月15日発売)
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感想 : 40
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ピュリッツァー賞,全米図書賞,アーサー・C・クラーク賞受賞は伊達ではない.傑作です.
舞台は南北戦争よりも更に前の19世紀前半で,南部の黒人は家畜以下の扱いで辛酸をなめていた.本当に家畜以下で,本当につまらない理由で凄惨な殺され方をしてしまいます.
そんな中,ジョージアの奴隷コーラが「地下鉄道」の助けを借りて北部に逃亡するお話.逃亡する,と簡単に書いたが,行く先々で次々にトラブルが起きます.関わった白人も黒人も,みんな殺されてしまいます.
「地下鉄道」とは隠語で,黒人を保護して逃がす実在の組織だが,これを「本当に地下に鉄道が走っていた(19世紀前半に!)」という設定にしたところが味噌.
p.201の最後から2行目は「シーザーの腕を」じゃなくて「サムの腕を」ですよね.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月11日
読了日 : 2021年5月10日
本棚登録日 : 2021年5月11日

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