さまよえる古道具屋の物語

著者 :
  • 新潮社 (2016年12月22日発売)
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本棚登録 : 478
感想 : 71
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怪しげな古道具屋をめぐる、非日常的な話。
不思議系の軽い連作短編集と思いきや、終盤は一気に加速して全体を貫く大きな筋が見えてくる。

京都在住の作者ならではの、阪神淡路大震災をテーマにした第2話は、ページ数も多くリアル感に圧倒される。が、その分バランスはかなり悪くなってしまった。
論理的な種明かしを綿密に描いているので、1話それぞれは軽いほうがよく、逆に1話の重みを重視するならつながりはあっさりのほうが、一貫性が出るのでは。おもしろいのだけれど、ちぐはぐして読みにくさが残った。
読後、表紙の絵には深い意味があるのだとわかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: さ行
感想投稿日 : 2017年3月21日
読了日 : 2017年3月20日
本棚登録日 : 2017年3月18日

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