私は、人生に行き詰まったら、この本を読んでいます。
平易なエッセーですが、日本の問題点とその本質を見事に語っているような気がします。
この本は決して「ああしろ」「こうしろ」という指南本、マニュアルではありません。
「いや、もう日本ってこれから先何も良い事ないよ、でも生きていこうね」
と、さらりと言っているようです。
しかし、氏のスタンスには、厳しさと、そして、優しさがあります。
それらの混ざり具合が、私なんかは、絶妙というか天才的だなと感じています。
「人それぞれ」、「あなたには関係ない」、これらの言葉が巷に溢れているような気がします。
今の社会状態は、相当な病を抱えていると思います。
「俺に、この本を書く理由なんてないけど、仕事って他人の需要に応えることでしょ?、
だから、書いているの、働くってそういうことでしょ?、だから関係ないわけないじゃん」(筆者想像)
という理由で、この本を書いているような気がします。正直、読んでも、何も解決できませんが、
この社会と人と、そして、自分と、どのように接すればいいのか?ヒントはくれているような気がします。
そして、毎度、毎度、橋本氏は、「後は、自分で考えてね」と、読者にボールを投げます。
そのボールをしっかり、受け取ろうと思った瞬間、まぁ、生きていこうかなと思える、不思議な本です。
是非、一読を!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年6月6日
- 読了日 : 2017年6月6日
- 本棚登録日 : 2017年6月6日
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