山本七平ライブラリー 1

著者 :
  • 文藝春秋 (1997年4月1日発売)
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本棚登録 : 250
感想 : 18
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近年、日本における意思決定では論理的結果ではなく「空気」が決めていた。ここで題材になるのは戦艦大和の出撃であったが、それ以外にも確かに会社の会議や政府の決める事、すべてに論理的結果があったとは思えない。この本では、その「空気」について語られている。その他にも「当たり前」の研究についても記載されているが、前者の濃さは圧倒的だ。
戦前、戦後だけでなく徳川家から明治維新という流れを視野にして、日本人が持つ曖昧さ、空気を読む力、空気に流される性質を読み解いていく。

非常に面白く、刊行されて30年経ったとは思えない。
近年でもハーバードビジネスレビューにも取り上げれていたが、注目べき本であろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2012年7月16日
読了日 : 2012年7月16日
本棚登録日 : 2012年6月24日

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