素直に感動してしまった。
中学時代に受けたいじめの影響で引き込もっている女子高生というありがちな設定で、平文だと理屈っぽかったり、くどくなりそうな場面もあるが、挿入された短歌の効果か全く気にならない。
試合以降に詠まれる短歌はどれもとても良いのだが、特に最終盤の2首、主人公二人の連歌と部長の惜別の歌は、何度も読み返して味わいたくなる。
巧拙含め、登場人物がいかにも詠みそうな歌を作れる作者の詠歌力には感心する。
さすが作家は言葉のプロだと思う。
伏線の中で、主要周辺人物1人の訳ありげな過去が回収されずに残されたが、敢えて回収しなかったか、それともいつか続編が書かれるのか。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年8月14日
- 読了日 : 2015年8月13日
- 本棚登録日 : 2015年8月3日
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