風の條 王国記VIII

著者 :
  • 文藝春秋 (2010年6月24日発売)
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本棚登録 : 36
感想 : 4
3

★★★☆☆

「ゲルマニウムの夜」から続いたシリーズも本書で第一部完。9冊12年にわたって書かれてきたものがようやく一つの区切りを迎えるというのは、自分の年齢の積み重ねもあってそれだけで感動的なものがあります。

ただ、第一部完とあるように、物語はまだ途上といった印象です。当初の主人公である朧の物語に一応の結末が付けられますが、次世代の主人公である太郎と花子、あるいは王国そのものの物語はこれから。第一部完の意味は、主人公の世代交代が完了したということだけで、これからも王国の物語は続いていく、そういった印象のラストです。

第二部が本当に書かれるのかはわかりませんが、第二部が出るのを楽しみの待ちたいところです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2010年8月17日
読了日 : 2010年8月13日
本棚登録日 : 2010年8月13日

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