すいかの匂い (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2000年6月28日発売)
3.37
  • (430)
  • (666)
  • (1985)
  • (200)
  • (47)
本棚登録 : 9685
感想 : 704
3

年を重ねて、10代のころの自分に戻りたいか? と問われたらどうでしょう。
時代は変わりすぎました。
忘れるようにもなりました。
でも、人間はうまくできていると思います。
忘れたいことは、本当に忘れることができます。
そんなことあったかな? くらいには。
きっとそんなこともあるから戻りたくないのかもしれません。

今は便利すぎるけれど、昔はよかったな~、そんなこともあります。
でも、昔は時間がありました。自然もありました。
暑さもありましたし、自然の中で遊んだことも、それは暑さとあわせて
思い出されます。

すいかの匂い、ふとしたきっかけで何か昔を思い出してしまう。
思い出すどころか、過去にタイムスリップしてしまうような、そんなことを感じました。
今まで蓋をしていたものが、突然出てくる怖さ、そんなことから、”怖い”というレビューが多いのかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年5月13日
読了日 : 2021年5月13日
本棚登録日 : 2021年5月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする