なぜ日本人は劣化したか (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2007年4月19日発売)
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香山リカのなぜ日本人は劣化したかを読みました。現在の日本人は劣化している。変化などと言うあいまいな言葉に逃げるのではなく、日本人が劣化していることを直視しよう、という主張の本でした。日本語の読解力の劣化:日本語の文章を読んで、その内容を理解することができない。考える力が劣化:情報を集めることはできるが、それらを統合して考えることができない。他人の心を想像する力の劣化:自分の身勝手な主張を声高に言うだけで、他人の気持ちを思いやることができない。モラルの劣化:常識や法律に反していても、自分さえ良ければよい、ばれなければよい、と考えて行動する。体力も辛抱強さも劣化:じっと一つの姿勢を続けることができない、プレッシャーに弱く傷つきやすい。などなど。これに対する香山リカの対応は、まずは日本人が劣化しているという病識を持ちましょう、というものでした。病識を持つとは、自分が劣化していることを認識して対策をしていく気持ちを持とうと言うことでした。「自分が勝つことが一番大事」「他人に厳しく、自分に甘く」「弱肉強食はあたりまえ」と言う考え方に一度疑問を持ってみることが大事だと主張されています。納得できるところが多く、いろいろ考えさせられました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 最近読んだ本
感想投稿日 : 2010年7月29日
読了日 : 2010年7月29日
本棚登録日 : 2010年7月29日

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