異類婚姻譚 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2018年10月16日発売)
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本棚登録 : 1393
感想 : 131
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 猫を用いた可愛らしい表紙。単行本は気持ち悪い(?)感じだったけど、内容が一歩間違えば不快感を持ってしまう人もいそうな小説だけに、これはアリだなと思った。

 旦那がクソ過ぎてクソ。クソだなぁと思って最後までクソだったなと思ったら、そのクソと結婚した相手にもまぁ何かはあったわけで・・・という、極めて近い人間関係が齎す発酵が描かれる。もちろん、別の夫婦の登場もあり「結婚はクソ」みたいな偏狭な方向には行っていない。

 気味悪さと美しさが同居する昔話的な妖しさを持ちつつ、家庭という人間関係の明るい面も暗い面も描かれてる。どん詰まりに見えるストーリーがいつしか突破口を見出す感じも、閉塞的なだけで終わらず読後感が良い。まぁ、突破口というか破綻というか、ハッピーエンドと言い切れない部分もあるので、もやもやはするけれど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の作家 ま行
感想投稿日 : 2018年11月17日
読了日 : 2018年11月17日
本棚登録日 : 2018年11月17日

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