日清戦争前後の朝鮮に才色兼備、剛胆な凄い女性がいたということはご存じでしたか。国母と呼ばれる閔妃。最後の国王の母親ですが、無力な夫の国王に代わって実質的に権力を握り、国王の父親(つまり舅)と権力闘争を繰り返します。折しも清には西太后が君臨し、東洋は女性の時代だったようです。そして、この人が日本公使たちによって辱めを受けた後に殺されたのですが、それが何故、朝鮮人による犯行とされたか、究明していきます。日清戦争の前後の国際情勢、朝鮮国内情勢が楽しく読めます。今から100年前とそんなに遠い時代ではない(拉致事件は24年前)話しであり、朝鮮国王の母を惨殺した日本の非道さを韓国・朝鮮の人たちが許し難いのは当たり前だろうと思います。著者によれば、韓国では福沢諭吉が毛嫌いされているとか「脱亜論」が朝鮮蔑視に満ちた内容だからとのことで、諭吉の思想からは成る程と思わないでもありませんでした。
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カテゴリ:
東洋史
- 感想投稿日 : 2013年8月24日
- 読了日 : 2002年11月4日
- 本棚登録日 : 2013年8月24日
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