ある異常体験者の偏見 (文春文庫 306-7)

著者 :
  • 文藝春秋 (1988年8月1日発売)
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戦争という異常体験を陸軍で経験した著者が、いかに日本が愚かな戦争に突入・敗北し、国民・軍人が苦しめられたか、独特の調子で語っています。それは戦前だけでなく、戦後のマッカーサー、左翼文化人、マスコミなどがヒステリックに日本人を煽動しているという主張に繋がっていきます。日本人論を戦争から論じたとも言えます。アントニー詐術(ブルータス糾弾演説)などにも話が及び如何に情報操作また不正確情報が怖いかを教えられる山本節です。後書きにあったように、日本が他国を苦しめたということへの反省がなく、では勝てる戦争であれば、やってよかったのか?という疑問を感じる本ではありました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代史
感想投稿日 : 2013年8月25日
読了日 : 2001年3月9日
本棚登録日 : 2013年8月25日

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