〈至誠の声〉の教えをもとめ、坂東へとおもむいた僧・寛朝。
そこには、都とは違った世界が広がっていた。
都の思惑や律令がゆきとどかず、都とは違った理でうごいていく世界。
宇多天皇の孫として、都で生まれ育った寛朝視点だからこそ、荒ぶる坂東と都の対比が際立つ。
平将門の乱をえがいているのも、めずらしい。
貴族中心からもののふたちへ、時代の変化を感じられる。
寛朝や平将門だけでなく、異羽丸、多治経明、傀儡女など、人びとがいきいきとえがかれ、後半は一気読み。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
古典/時代小説/歴史小説
- 感想投稿日 : 2019年8月22日
- 読了日 : 2019年8月22日
- 本棚登録日 : 2019年6月17日
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