中途半端な密室 (光文社文庫 ひ 12-6)

著者 :
  • 光文社 (2012年2月14日発売)
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本棚登録 : 1624
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プロ作家になる前の短編を中心にまとめたもの。

デビュー作と、岡山の大学生・敏ちゃんとミキオのコンビの5話。

テンポのいいユーモアミステリであること。
安楽椅子探偵ものであること。
初期の作品に、すでに方向性がはっきり出ている。

特にデビュー作「中途半端な密室」がおもしろかった。

ミステリの謎は、どんでん返しのためのトリックになってしまうというか、どうしても不自然で必然性に欠けがち。
それを自然で、納得のいく形で解決しているのが、うまい。

その他の作品も同様に、すっきりする解決。

新聞記事だったり、友だちからの手紙だったり。
謎が提示されるきっかけも変わっていて、ユニークだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2021年4月24日
読了日 : 2021年4月24日
本棚登録日 : 2021年4月24日

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