面白い本だ。著者は、「高畑勲・宮崎駿の二人の天才」と言っているが、本書を読むとジブリの物語は本書の著者の鈴木敏夫氏も加えた「三人の天才の物語」ではないかと思った。ジブリのアニメの進撃の理由が本書を読んでわかったようにも思えた。
本書で描かれる高畑勲氏や宮崎駿氏の執念とも思える作品世界へのこだわりや、異常とも思える話し合いについての執念には、驚きを覚える。普通、付き合いにくいと評価されるようなこのキャラクターが、あの名作アニメを生み出す原動力となったのだろうか。
それにしても、「ナウシカ」91万5千人。「ラピュタ」77万5千人。「ポンポコ」325万人。「もののけ姫」1420万人。「千と千尋」2400万人という観客動員力には、改めて驚いた。よほどの社会現象にでもならないと、これほど人がアニメを見るために映画館に足を運ぶことにはならないのではないだろうか。
本書を読んで、素直にスタジオジブリの内実の一部を知ることができる本で、面白いと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2012年2月24日
- 読了日 : 2012年2月24日
- 本棚登録日 : 2012年2月24日
みんなの感想をみる