第一次世界大戦 上

  • 中央公論新社 (2000年12月1日発売)
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感想 : 5
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 読み終わるのとても困難な本だった。本書は、イギリスの著名な軍事評論家・戦略思想家であり、これを読めば第1次世界大戦のすべてがわかることを期待して読み始めたが、なかなか難しいものであることが分かった。
 まず、登場する人物の多さである。ヨーロッパ全域にまたがった戦争であるだけに、ヨーロッパ各国の政治指導者・軍事指導者が輩出する。その殆どは馴染みがない人物である。読んでいて思わず、こいつは誰だっけ?と、ページをめくり返すこともしばしばである。
 そして、ヨーロッパ諸国の歴史である。当時のヨーロッパと現在のヨーロッパは国名も違えば、国境線も違っている。要は、ヨーロッパの歴史へのある程度の理解がなければ、読みこなせない本であるのだろう。
 それでも、第1次大戦が「恐怖・飢え・誇り」によって起こった程度のことは何となく理解できた気がする。また、現代の戦争(総力戦)がこの戦争からはじまったことも、その詳細な軍事展開の記載によってわかった。軍事マニアも満足するような詳細さである。
 本書を理解するには、軍事だけでなくもっと多くのヨーロッパの歴史書を読み込まなければならないと思うが、チャレンジとして本書の「下巻」に挑戦はしてみるつもりである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年9月29日
読了日 : 2011年9月29日
本棚登録日 : 2011年9月29日

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