人類の起源、宗教の誕生: ホモ・サピエンスの「信じる心」が生まれたとき (平凡社新書 913)

  • 平凡社 (2019年5月17日発売)
3.43
  • (3)
  • (7)
  • (8)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 166
感想 : 19
3

「サル学」からみた文明論の本質のトーク本である。やはりゴリラ先生面白い。
「宗教」が発生した(発明かも知れないが)理由を実に合理的に語っている。
また現在の私たちがもっている「経済成長への無条件の信頼」の根源を遡って分析する会話には実に知的刺激をうけた。
しかし「宗教」をここまで客観的に見ることができ、しかも読者が共感を覚えると言う事は私たちが同じ日本人であるからとしか思えない。「メタ認知」と言う言葉があるがまるで人類文化を上空から見下ろすような2人の対談は、読者を知的高みに押し上げてくれるように感じた。
本書の前半は興味深く読み進めたが、後段の哲学的論考については、小生に基本的素養がないせいかちょっと馴染めなく残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年6月26日
読了日 : 2019年6月26日
本棚登録日 : 2019年6月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする