「経済指標」の本は、読んでも面白みもなく、読んでも頭に残らないことが多い中で、本書の内容は、ほどほどにやさしく、ほどほどに詳しい。
ビジュアル面でも図表が多く、理解しやすい。けっこう内容は詰め込んであるのだが、小一時間で読み終えられる簡便さ、という点は評価できると思えた。
しかし、世界の中の日本を見ると、なんと日本の位置が下がってきたことか。
「家計純貯蓄率」は22ヵ国中20位。「長期失業者の割合」は33ヵ国中20位。「経済成長率」は162ヵ国中で155位。その一方で、自殺者数(人口10万人あたり)は33ヵ国中3位とは、情けないとしか言い様がない。
また、データで見ると日本の国会議員数(人口100万人あたり)は34ヵ国中33位と低かったり、税収額のGDP比は34ヵ国中の28位と以外に低いことは目に付いた。
経済書の中には、日本は「大きな政府」ではなく、すでに「小さな政府」であると主張しているのもあるが、このようなデータを読むと、なるほどとうなずける。
本書は、面白みはあまりないが、冷静に日本の現状を把握できる本であると思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年6月28日
- 読了日 : 2013年6月28日
- 本棚登録日 : 2013年6月28日
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