国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1995年10月4日発売)
3.54
  • (797)
  • (1290)
  • (2313)
  • (230)
  • (53)
本棚登録 : 12692
感想 : 1043
5


『ノルウェイの森』から『スプートニクの恋人』へと続く系譜となる、話の締めも含め個人的に好みの作品。
本作では失ったものは取り返しが付かず、喪失から再生を描く恋愛作品群とはかなり感触が異なる。
過去に損なった女性のジリジリと責めるような存在感が全編に張り詰め、言語化の難しい実在・非実在への不安感や焦燥感を見事に作品化した計算高い完成度。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年1月4日
読了日 : 2024年1月4日
本棚登録日 : 2021年12月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする