「海が見える家」の第三弾!
「逆風」とあるだけにしんどい事が起きるな…と想像しながら手に取った!
まあ、そーね…生きていくってそんな簡単な事じゃない。
順調に上手くいくはずがない。
むしろしんどいことの方が多いのかも…その時その事実に自分がどう向き合うか。
なんとか起業迄漕ぎつけた文哉の生活は自然災害にて一瞬で崩れ去る。
絶望に見舞われながら復旧作業に励む文哉。
東京から来た都倉とのやり取りはなかなかの読みどころの一つ(勝手にそう思ってる)
「食っていく」とはどういう事なのか?
両者それぞれの環境の中で「食っていく」事の定義、主義は異なる。
どちらが正しいとかいう問題ではない。
己の暮らす状況の中でどう考えどう動くか…。
そして幸吉さんや猟師、市蔵さんとの出会い、やり取りもまた「生きる事」「食べる事」…とても読み応えがある。
生きる為に食べる…シンプルだけど奥深い。
人によりその定義は様々で彼らと出会った事で文哉が改めて自分がどう食っていくのか模索し自分なりの答えを出していく。
そこにものすごく逞しさを感じた。
シンプルに「生きる」って、とてもゴツく、逞しいものなのだと痛感。
これまで読んできた「海」の話は少しお休み。
本書は陸、「山」のお話。
シリーズものをこんなに一気に読んだのは初めて!
何冊か続けて読んでいると中弛みがあったり展開に飽きてしまったり新鮮さに欠けるので、まず続けて読むことはない。
でもこのシリーズは全くそれがない。
どの書も読み応えがあり、面白いだけでなく勉強させられるというか考えさせられる。
また次へ!
…てか…このラスト気になって…
図書館から予約本が届いているので一旦「海が見える家」はお休みしようと思ったけど…このラストは……
- 感想投稿日 : 2024年3月23日
- 読了日 : 2024年3月23日
- 本棚登録日 : 2024年3月23日
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