カクテルコンクールで優勝した自信が『神のグラス』を生んだのでは?と思い、京子は自分もコンクールに出たいと師匠・南に伝える。課題であるマティーニを作ったものの、南は手をつけずに席を立つ。
「このマティーニには…“顔がない”」
その言葉の真意がつかめない京子は佐々倉のもとを訪れる──。
京子の勘違いに拍車がかかっていて大丈夫か?って最初は不安だった。佐々倉の厳しくもやさしいメッセージ。彼が連れて行ったヘルズアームで出会った同期のバーテンダー・金城ユリの存在。悩みながらも京子は前へと進んでいく。飲まない人でも知っているほど有名なカクテル・マティーニの奥深さ。マティーニはほとんど飲んだことがないけど、飲みたくなるね。
「すべてのサービス業に必要なのは…目がいいこと!普通の人は見過ごす小さなことに気づくことだ」
その目を養うために、あえて教えないこともあるんだと。そこから覚えた技術だからこそ、自分の血となり肉となる。コンクールで起きたハプニングに対する京子の機転は成長を感じた。
そして、佐々倉に訪れた転機!ホテルバーに誘われたものの、そこに踏み出せない過去の記憶。両親を亡くしている美和にしか、佐々倉へと問うことができなかったのかもしれない。バーテンダーという生き方とは、まるで永遠に完成することのないマティーニのようだと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
漫画
- 感想投稿日 : 2022年5月16日
- 読了日 : 2022年5月16日
- 本棚登録日 : 2022年5月16日
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