息子が死んだ夫婦が団地に引っ越してからの物語。
団地コメディ的な映画の佇まいからは想像がつかないくらいナチュラルなSFというか
「ただ生存している、その神秘に身を任せれば何の動揺もないんです。争いごとも起きません。」
「ほな死んだらその神秘とやらはなくんるんか」
「はい、肉体を持って生きていること、それこそが最大の神秘です。」
「死んだナオヤより僕たちの方が非科学的やと?」
「はい、だからナオヤくんは誰かに会いたくても会えない。こっちの世界こそが非現実の世界ですから。
肉体を意識しない瞬間は誰にでもあります。自分が歩いていることにすら気づかない
そんな瞬間が本来の私たちの姿です、つまり生きているのは私たちの肉体ではなく意識です」
「全ては欲のせいです、誰かから何かを奪いたいという」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2017年7月29日
- 読了日 : 2017年7月29日
- 本棚登録日 : 2017年7月29日
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