「ジェノサイド」の世界観がとても面白かったので手に取ったこの本。
同作家、高野さんの代表作とのこと。
読み手の予想を二、三転と爽快に裏切りながら加速していくストーリー、ココはかなり練り込まれていると思う。
「推理小説」というジャンルの中では、かなり完成度が高い方かと。
個人的には、もう少し各キャラクターの個性が立っている小説の方が好きかな…
そこは好みの問題だと思う。
物語のスケール感が多少落ちてしまっていたので、ジェノサイドの方が面白かった。
というか、ジェノサイドが傑作過ぎるのかも…
<印象に残った言葉>
・日本人はな、悪人を死刑にしようと心の中では思いながら、それを口にする人間を白い目で見るんだ。本音と建前を使い分ける民族の陰湿さだよ。 (南郷 P199)
・俺もお前も終身刑だ。仮釈放は、なしだ。 (南郷P408)
・脚本を書き始める前に全体のストーリーを見渡して、優勢・劣勢の波をどのように作れば観客に楽しんでもらえるかを見極める必要があるということです。(作者あとがき P428)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年3月12日
- 読了日 : 2016年2月28日
- 本棚登録日 : 2016年2月28日
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