普段抑えていた感情が歌うことで解放される喜び
周りの人が共感し一緒に楽しむ嬉しさ
そして荒んだ人達に笑顔が戻り、
みんなで街を、人生をより良くしていく素晴しさ
情は人のためならず
観ると幸せな気持ちになれるコメディでした。
夢破れ、場末で歌う女性歌手デロリス。
ギャングのボスである愛人の殺人現場を目撃してしまい、愛人から命を狙われる羽目に。
物語はなかなか悲惨な状況から始まります。
デロリスは証言台に立つまでの身の安全のため、
警察の計らいで厳格な修道院に身を隠します。
名優マギー・スミス演じる厳格なシスターと、
ウーピー・ゴールドバーグ演じる自由奔放なデロリスとの違いすぎる価値観の相違が笑いを誘います。
何をやらせても真面目に出来ないデロリスが、
退屈な聖歌隊のリーダーに任命されてから、
物語は生き生きと動き始めます。
内気で自信を持てないシスター、
明るいだけが取り柄で空回りしているシスター、
毎日退屈な演奏にうんざりしている老シスター。
彼女達の いいところを伸ばそうとするデロリスの指導で、段々みんな生き生きとしてきます。
聖歌隊は、歌う彼女達も聴きに来る街の人々も
みんなが楽しいものに変わっていきました。
♪いいえ あの御方だけは別よ。
あいつ?変わり者でしょ!
マトモじゃないって噂だわ!
あの御方はいつもそばにいてくださるの。
なんと言っても彼が一番!とっても素晴らしい人
私の好みに ホント ぴったり!理想の男性よ!
どんな逞しい男も叶わない my godには
どんなイケメンだって叶わない my godには
映画スターじゃないけれど私とっても幸せ
これ以上の男はいないわ my god♪
モータウン/ゴスペルを取り入れた聖歌隊の合唱は楽しい演奏に変わり、荒んだ街の若者がひとりふたりと教会に聴きに来はじめます。
さらにシスター達は教会に幼児の遊び場を作ったり、楽しい絵を壁に描いたり。
いつしか教会は街の人々が集い、癒される場所へと変わっていきました。
本来 教会って堅苦しいものではなく、
街に根付き人々に愛される場所であるべきなんだろうな、と感じました。
主人公達の努力で物事がどんどん良くなっていく過程は、コメディであることを差し引いても、やはり楽しいものです。
とびきり上手くなくても、目を輝かせ、
聖歌隊で生き生きと楽しそうに歌う合唱は、
楽しい気分にさせられ、高揚し感動しましたし、
歌のパワーを感じます。
歌の素晴しさ、人の優しさ、温もりを感じながら
幸せな気分で笑えるハッピーエンド・コメディでした。
- 感想投稿日 : 2020年5月16日
- 読了日 : 2020年5月16日
- 本棚登録日 : 2020年5月15日
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