暗夜行路 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1972年11月15日発売)
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本棚登録 : 93
感想 : 11
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けっこう有名な作品だが初めて読んだ。さすがに戦前(昭和13年刊、書き始めは明治?)のものなので現在とは価値観が違い、そこを理解して読まないと主人公の考えとか独りよがりなところとか理解できないだろう。特に女性に対する考えなど今となってはあまりに男性中心すぎる。妻となった直子に対して家庭内暴力的な扱いもあり、他の女性に対しての考え方も男の独善性がかなりある。正直主人公の時任謙作が不義の子という背景があるにせよ好き勝手やりすぎ。小説家という設定だが作品を完成させていない割には尾道、京都、鳥取大山に長期に出かけたり住んだりできるというそれなりの金持ちだし、他人に対する好き嫌いも含めいまいち共感できない。戦前だとこういう作品が傑作とされ、著者の代表作となるんだということがわかったのが収穫か。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月19日
読了日 : 2024年4月18日
本棚登録日 : 2024年4月7日

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