ケストナーのほらふき男爵 (ちくま文庫 け 2-3)

  • 筑摩書房 (2000年1月1日発売)
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本棚登録 : 64
感想 : 7
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古今の名作童話を、エーリッヒ・ケストナーが読みやすく再編したもの。

ケストナーと言えば、『エーミールと探偵たち』、『ふたりのロッテ』、『飛ぶ教室』などでおなじみの、あのケストナーです。

そのケストナーが、若干子どもには取っつきにくく感じられる原典を、ケストナー流に読みやすく描き直した。

・ほらふき男爵
・ドン・キホーテ
・シルダの町の人々
・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
・ガリバー旅行記
・長靴をはいた猫

いずれも、名の知れた作品ばかり。

実を言うと、原典って、けっこう読みにくいんですよね。

童話なんてもんじゃなく、現代の小説なんかはるかに凌駕する書き込みっぷり、支離滅裂ッぷり。

それを、うまいこと丁寧にまとめてある一冊です。

ケストナーは、本当に、ストーリーテリングがうまい。

我々は、ケストナーより生まれ、ケストナーに帰るのです。

子ども時代に読むことができたなら楽しさを、大人になって読む機会が持てたなら嬉しさを、更に自分に子どもができて読んで聞かせるときには、幸福を感じていただきたい。

いくつになっても安心して読める本が、ここにありますよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ドイツ文学
感想投稿日 : 2012年6月3日
読了日 : 2012年6月3日
本棚登録日 : 2012年6月3日

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