山手線探偵 まわる各駅停車と消えたチワワの謎 (ポプラ文庫)

著者 :
  • ポプラ社 (2012年6月5日発売)
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本棚登録 : 1081
感想 : 124
5

初・七尾与史作品。

ほぼ完全にジャケ買い。

あと、タイトル買い。

山手線で、探偵で、ポップな表紙と来れば、買わずにいられるもんですか。

そして、中身は。

見事に大好きな小説。

これは、好き。

なんといっても、山手線の中で、イケメン大人ふたりに囲まれる、ランドセルをしょった助手のシホちゃんの語りが、とてもとても愛らしい。

彼女の存在が、このミステリを、「面白い逸品」にする、大きな力になっていることは間違いないでしょう。

都市伝説とか。広報とか。

素晴らしいよ、シホちゃん!

そして、物語。

山手線探偵というのが、単なる際物ではないと言うことが明らかになってくる後半部分。

冒頭からの関連と、全ての謎の連鎖。

ユーモアミステリだなんてとんでもない。

ぼくは後半、涙が止まりません。

これ以上書くとネタバレになる恐れがありますので、是非、読んでいただきたい。

大丈夫。

ジャケ買いしても、まったく騙された!という感覚になることはないはず。

請け負います。

読みやすいし面白いし、オススメです。

山手線に乗るときは。

前から5両目に乗りましょう。

イケメンふたりとランドセルをしょった小学生を見かけたら。

それは山手線探偵かもしれません。

日常のちょっとした謎から、世界を揺るがす大事件まで、何でも解決する山手線探偵は、今日も環状線をグルグル巡っております。

依頼人(クライアント)に出逢うまで。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 青春ミステリ
感想投稿日 : 2012年6月10日
読了日 : 2012年6月10日
本棚登録日 : 2012年6月10日

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