踊る骸 エリカ&パトリック事件簿 (集英社文庫)

  • 集英社 (2013年4月19日発売)
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本棚登録 : 164
感想 : 20
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エリカの母が残した日記とナチスの古い勲章。
母の過去を探るエリカは、勲章の鑑定を依頼した老研究家が殺されたことで事件捜査に関わっていく。

エリカが捜査の舞台に戻ってきたよ!
パトリックが育児休暇を取ると言うのがスウェーデンぽくて、でも子どもの扱いにおたおたする様は万国共通なのか?と思ったり。
エリカの苛立ちが判るだけに、物語の冒頭から共感を持ってその中に入ることができる。
物語はエリカの母の過去を探るうちに、事件の関係者の過去があれこれ暴かれ、事件が起こった経緯がわかると言う構成。
この過去の物語と現代の物語を行ったりきたりしながら、事件の謎が形を表していくという手法。捜査だけでなく、事件が起こってしまった要因がじわりと染込んでくるので好きなんだよなぁ。
キャラクタに感情移入もしやすいし。
構成やキャラクタの設定が『警視シリーズ』に被るところがあるんだけど、こちらのシリーズもあそこまで完成されていくといいなぁ。
先が楽しみ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 翻訳ミステリ
感想投稿日 : 2013年6月11日
読了日 : 2013年6月11日
本棚登録日 : 2013年6月11日

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コメント 2件

niwatokoさんのコメント
2013/06/12

わたし、このシリーズ1作目を読んで、なぜか、あんまり好きじゃないなとか思ってしまってそれから読んでないんですが、早計だったかも?! シリーズものってだんだん好きになっていったりしますよね。しかも!警視シリーズに似てるんですか?読みたくなってきました。 

kumanecoさんのコメント
2013/06/13

>niwatokoさん
私も1作目はあまり好みではなかったです。
でもだんだんよくなってきた感じ。
章の冒頭に過去の物語が挿入される構成だけでなく、バツいち同士の再婚、ステップアップファミリーの問題、警察署のメンバーのエピソード、姑との関係…など取り上げる部分が似てるんですよね。
福祉国家スウェーデンならではのコージーな部分も面白いですよ。

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