はじめての文学 村上龍

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年12月6日発売)
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本棚登録 : 332
感想 : 44
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 すっかりハマっているこのシリーズ。人気作家自らが「若い読者のために」収録作品を選び、まえがき(またはあとがき)でメッセージまで添えているという贅沢な作り。若くない読者にも(笑)おすすめです。
 さてリュウ先生。最近ご無沙汰だったのですがとてもよかったです。レビューを見ると『空港まで』が好きな方が多いようで、なるほどー。もちろん私も好きです。『おまえ、いいな巨人戦も〜』もそうですが、タイトルがいいですよね。実に読む気をそそられます。
 ほんの少しチラ見するつもりがつい引き込まれ、時間を忘れて読みふけってしまいました。文学に宿る「精神の自由」について語ったまえがきも、短いですが若い人たちへの素晴らしいメッセージになっています。現実から決して逃げないリュウ先生の力強い筆致は好みが分かれるところかもしれませんが、比較的読みやすい作品が揃っているので入門編としてぜひ。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 小説[日本]
感想投稿日 : 2011年1月4日
本棚登録日 : 2010年12月20日

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