一流の人は、本のどこに線を引いているのか

著者 :
  • サンマーク出版 (2016年10月14日発売)
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本棚登録 : 539
感想 : 51

本amazon.co.jpバイヤーでレビューメルマガ発行している著者による、本の読み方本。

この本が対象としているのは「ビジネスで成功したい人」です。
(いわゆる「本の読み方」本は、本が目指す読み方がどんなものか、自分と一致してるのかかけ離れてるのか把握しておいてから読む方が良いと思います。)

主な手法としては、成功してる人や企業の本を読んで成功理由に線を引き、それを実践あるいは次の読書に活かそうというもの。
読書=ベストプラクティス集を作る感じなので、著者と同様に読み取るには、集めたフレーズを自分で整理したり、矛盾するフレーズ同士を統合・検証するという、本に書かれてない追加作業や能力も必要になるかなと思います。

この本で面白かったのは、↓ のところ。
・p178 著者がどう思考や興味を展開し、次に読む本を決めているかの例。
・p183 滝本哲史『読書は格闘技』のフレーズを、著者がどう読み取っているかの例。
・ブルーワーカーや成功について書かれてるところ。
作業する御宅の縁側に上がらせてもらえなくて「貧乏」とか、車の色をブルーにするとか、著者のハングリー精神や成功への執念のようなものを感じました。ここ読んでから全体を再読するとまた乙なものです。

賛同できなかったのは、↓のところ。
p11 意欲がなくても読めるのは小説と言ってるところ。
著者の読書目的がビジネス的成功のため、小説は対象になってないだけかと思います。一般化するのは言い過ぎじゃないかな。
p177 ワークライフバランスを、ワーク=仕事、ライフ=遊びという解釈で「不要」と言ってるところ。
詳細や争点を知らずに書いてる感じがします。個人的には、家事や家族と過ごす時間なんかはどこに入るんだろと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年5月16日
読了日 : 2019年5月17日
本棚登録日 : 2019年1月19日

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