ユーモレスク

著者 :
  • マガジンハウス (2003年2月1日発売)
3.27
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本棚登録 : 448
感想 : 68
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今回もやはり綺麗な表紙に惹かれて。

居なくなった人を巡って、綴られていく物語。
癖があまりなく大人しめの文体だったが、面白かった。
誰にでも薦められる。読みやすいが、時間がいつもよりかかった。
身近な花や小物が出てくる分想像もしやすかったので、細かく頭の中で思い描いてしまったのだと思う。

この人は本当に「水辺」が好きなんだなぁ、と思った。
やはり、銀河鉄道の夜の「カムパネルラ」に強く影響されている部分があるのだろうか?
生きているのか、死んでいるのか。その境目を行き交う魂に魅せられているの…か。
水死体とはどんなものだろうか?

そして少し人とは異なる性癖の持ち主が数人。…そして少年。
どういう理由があって、こういう話を書くんだろう。
私は文章を読むと、そちらに気をとられてしまうときがしばしばあるが。
長野まゆみの小説を読んだあと、こんな風に感想などを書いているときは、特にそう感じる。

…しかし、少年に関しては、なんとなく理解できる気も…しなくもない(笑)

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 長野まゆみ
感想投稿日 : 2008年9月30日
本棚登録日 : 2008年9月30日

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