今日の図書館は、ぬいぐるみを手にした子供がたくさん訪れて、いったい、何が始まるのかと思ったら、「ぬいぐるみおとまり会」らしく、まずは、ぬいぐるみと絵本のおはなし会で、その時の、大好きな友達と一緒にいるような嬉しさが、それぞれのぬいぐるみの抱き方で感じ取れるのが印象的で、膝に載せている子や、後ろから腕を回している子、様々です。
そして、おはなし会が終わったら、ぬいぐるみにお布団をかけてあげて・・って、そうか。『ぬいぐるみのおとまり会』ってことなのね。てっきり、子供たちも一緒に泊まれるのかと思ってました。
でも、これは大好きなら大好きな程、辛いかもしれないね。たかが一日だけとはいえ、子供の一日は長く感じられると思うし、この場面も、泣きだしてしまう子や、寂しそうな表情で手を振っている子など、こうした場面の、岡田千晶さんの描く子供の絵は、表情も仕草もそれぞれに、真っ直ぐな繊細さを感じさせられて、子供たちのぬいぐるみへの『好き』の思いが、痛いほど伝わってくる。
そして、夜の図書館は、眠っているぬいぐるみ達のスイートルームになるのかと思いきや・・・あらあら、結構やんちゃに好き放題で、すごいことになってきたぞ(^^;)
しかし、読んでいる内に、これは子供たちとぬいぐるみの共通点を感じられる場面に思われてきて、子供たちが、なぜあんなに無二の親友のように、ぬいぐるみに愛着を持っているのか、それが分かるような気がしました。
それは、ぬいぐるみも子供たちのような純粋な心を持っているからであり、だから、子供たちと同じような事を楽しく感じられたり出来るのだなと思うと、ここの場面も肯けるものがあり、図書館の人達に見つかったときのリアクションなんか、本当にそっくり。
また、その後の彼らの振る舞いを見て、ぬいぐるみへの接し方が、そのまま子供たちへの接し方にもなりそうで、それは、ご両親にとっても、ひとつの指針になるのではと思ったのが印象的で、ここにも、ぬいぐるみと子供たちの共通点があるようです。
そして、その後のぬいぐるみ達の寝顔には、子供たちの特権である、思いっきり遊ぶことをやり遂げた満足感でいっぱいなのが、よく分かり、最後の最後まで、子供たちとそっくりのぬいぐるみ達は、まるで子供たちの代わりに、おもいっきり遊び尽くしてあげたよといった素敵なメッセージを、写真という形で残してあげたように感じ取れました。
それから、うさぎさんの寝顔の側にある絵本は・・私の大好きな、あの涙腺崩壊絵本!!
そう、もう一つ共通点がありました。
絵本が大好きなところです。
昼のおはなし会同様に、夜バージョンにおいても、ぬいぐるみ達のわくわく感が、とても伝わってくるようで、それは思わず前に出ちゃうよねと、そんな細かい高揚感も、岡田さんの絵は瑞々しく伝えてくれて、本書にあった言葉を思い出しました。
『えほんの なかって まほうみたい』
「ぬいぐるみおとまり会」って、実際に図書館でやっているイベントだと知らず、びっくりしたのですが、ネットの画像検索で見てみると、夜の図書館で、本を手に取るぬいぐるみの様子等を写真に撮り、翌朝お迎えに来る子供たちにプレゼントしたりと、とても夢のある素敵な企画で、これは子供たちは嬉しいだろうなと感じましたし、それは、ぬいぐるみと絵本が一緒になることの相乗効果が加わることで、絵本の素晴らしさも教えてくれますし、このイベントを知らない方にとっては、この絵本が、まさに素敵な魔法のように感じられるのではと思い、小さいお子さんがいらっしゃる方は、機会がありましたら、一度体験してみるのもいいのではないでしょうか。
《受賞の喜びについて》
Twitterをやっていない為、この場をお借りして、受賞の喜びを申したいと思います(素敵な栞とステッカー、そして、手書きのハンドルネームまで、ありがとうございます^_^)。
本来は、その方がブクログをより広める意味合いもあると思うので、私自身心苦しいのですが、すみません。
この度は、ブクログ BEST USER AWARD 2022に認定いただき、ありがとうございます。
というか、びっくりしました。
「えっ、なんで私が?」と思ったのですが、『ブクログを使ってたくさん読書を楽しみました』を見て、なるほどと実感いたしました。
私としては、ブクログをやる前は、限られた情報でしか作品を知ることができなかったので、正直、今のような本棚になるなんて、私自身、おそらく想像できなかったと思いますし、これだけ多様なものの見方や価値観を知ることが出来るとは、思いもよりませんでした。
特に、去年は絵本や児童書の素晴らしさに気付いた年でもありまして、それは、子供たちだけのものではなく、大人にとっても、大切なことを教えてくれるものなんだと思うと同時に、子供たちの、あのどこまでも真っ直ぐで健気な純粋さの、かけがえのないキラメキを再び思い出すことが出来たことには、どれだけ救われたか分からず、私にもあんな頃があったのだと思うと、目頭に熱いものを感じてしまいます。
しかし、それを知ることができたのは、私自身の探求心のみにあらず、多くのフォローしている方々や、フォロワーさんの支えもあった事、そして、温かい繋がりを感じさせる、多くのコメントもあったからこそ、今の私の本棚があるのだと強く実感しており、感謝してもしきれないくらいです。
いつも、ありがとうございます。
そして、ブクログという、緩くも素晴らしく居心地の良い、素敵な場所をもうけて下さった、スタッフの方々全員にも、多大な御礼を申したいと思います。
ありがとうございます。
おそらく、今年もあまり流行に左右されなさそうな、独自の本棚になりそうですが、いつも通り、好きなものと興味のあるものを、これからも追いかけていきたいと思います。
この度は、本当にありがとうございました(^^)
- 感想投稿日 : 2023年2月24日
- 読了日 : 2023年2月24日
- 本棚登録日 : 2023年2月24日
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