おおきくなるっていうことは (ピーマン村の絵本たち)

  • 童心社 (1999年1月25日発売)
3.85
  • (122)
  • (139)
  • (144)
  • (12)
  • (6)
本棚登録 : 2367
感想 : 183
3

 『世界中のこどもたちが』や『にじ』を作曲された、「中川ひろたか」さんの絵本で、本書の扉絵から登場する、中川さん自ら教えてくれるのは、
 
『おおきくなるっていうことは、~ってこと』

であり、それは単純に新しく出来るようになることが増えただけではなく、年長者としての自覚や役割、自制心というと小難しそうに聞こえるが、それを、村上康成さんの丸っこい、つるっとした質感が可愛らしい絵に親しみやすさを与えながら、子ども同士が、次第に大きい数字で張り合ってしまう性質を見事に逆転させた、説得力のある言葉には、さすが保育士の中川さんだと思わせた、完全に読む時期を間違えてしまった入園祝いの絵本です。

 ただ、1999年作ということで、ちょっと今の多様性と馴染まない部分もあるかなというのは、気になりました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2023年8月11日
読了日 : 2023年8月11日
本棚登録日 : 2023年8月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする