おそらく、私が通った小学校の図書室にもあったものと思われる、中川李枝子さんと大村百合子さん(後の山脇百合子さん)姉妹による名作ですが、オリジナルが1963年ということには、さすがに驚きました。
そうした気持ちを抱いたのは、今読んでも全く色褪せない、森の中を舞台にした自然と動物との関わりを温かく描きながらも、主人公である野ねずみの「ぐり」と「ぐら」がお互いに支え合いながら、ちょっとした不思議な状況を切り抜けていくチームワークの良さが、物語に独特なリズムを与えつつ、子どもたちには、そうした発想の転換を促す効果もありそうで、そこには、どんな状況もアイデア次第で何とかなることを面白く教えてくれている点に、今の時代にも通用するような斬新さを感じました。
また、絵本のメッセージとして、多く見られるものの一つに、『皆で喜びを共有することの素晴らしさ』から、『思いやりの心を持つことの素晴らしさ』を実感させられることがあり、それが本書からも感じさせられた点には、これから長い人生を歩んでいく過程に於いて、子どもには是非知っておいてほしい大切な事であると共に、改めて、人は周りの人達から生かされている存在であることを実感させられて、それは、お互いに一つのかごを持ち合っている、表紙の二匹の絵からも感じさせられ、そんな温かさは百合子さんの絵だから、尚更、そう感じるのかもしれませんね。
そして私は、あの大きな卵が何の卵だったのか、それが妙に気になって仕方がない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2023年8月15日
- 読了日 : 2023年8月15日
- 本棚登録日 : 2023年8月15日
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コメント 6件
Macomi55さんのコメント
2023/08/20
たださんのコメント
2023/08/20
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2023/08/21
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