洞察力に感嘆。
舞台は函館。
資産家で有名な岩倉家の、美人で有名な三姉妹。
その三女が殺されたことを発端に始まる連続殺人。
被害者、岩倉家をとりまく人間関係、アリバイ確認が大部分を占め時には牛の歩みを思わせるほどじっくり読ませる。
そして待ちに待った真相、静寂に包まれた探偵役の説明会なるものにはスピード感と緊張感が走る。
全てを見抜き真相に導いた探偵役の洞察力にはただ感嘆するばかりだ。
緻密な計画に戦慄が…そして人とはここまで鬼にもなれるものなのか…悲哀が心に渦巻く。
至るところに横溝作品の雰囲気も味わえる正統派本格ミステリ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年12月10日
- 読了日 : 2019年12月10日
- 本棚登録日 : 2019年12月10日
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