日本の文化 本当は何がすごいのか

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  • 扶桑社 (2013年3月23日発売)
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 日本文化は、世界からも称賛を受けることが多いが、その原点は日本独特の神道にある。神道の中には、自然信仰、御霊信仰、皇祖霊信仰があり、日本の様々な文化や日本人の言動の中に、神道が根付いている。
 例えば、日本の庭園などがそうである。日本の庭園は、そのままの岩や木をうまく調和させ配置し、砂を川に見立てる枯山水など、自然の調和を大事にする芸術である。しかし、ヨーロッパの庭は、自然を刈り込み、人工的な美しさを美徳とする。自然を制覇することが欧米人の考え方なのである。
 また、皇居や明治神宮など、東京のど真ん中にあれだけの広大な人が入れない緑地が存在することもおもしろい。また20年ごとに行われる伊勢神宮内宮の遷宮も1300年続いていると思うと、世界的に見ても考えられない文化である。また葛飾北斎の富嶽三十六景には、つねに富士山が象徴としてあらわされている。
 日本人は、昔から自然を大事にし、いかに調和させていくのかを重視した種族なのである。そう考えると、自虐的に歴史を考えたり、欧米に敬重するのではなく、もっと自分たちの国に誇りを持ってよいと思う。

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感想投稿日 : 2013年6月9日
読了日 : 2013年6月9日
本棚登録日 : 2013年6月9日

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