真田太平記(二)秘密 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1987年9月30日発売)
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【再々読】
血沸き肉躍る
秘密 ― 真田太平記㈡
2010.10発行 大活字文庫 真田太平記㈡第1巻~第3巻。
大活字文庫「真田太平記㈡」の底本は、新潮文庫です。このため登録は「真田太平記㈡ (新潮文庫) 」で行います。

信州の弱小大名家の真田家が、家を、領地を、そして一族の者たちを存続させていくための戦いの物語です。

織田信長による天下統一の動きが、明智光秀によって止まったいま。
上州・信州の小大名である真田安房守昌幸は、関東の北条氏直、三河・遠江・駿河・甲信州の徳川家康、越後・北信州・上州の上杉景勝、上州・信州の小豪族と戦い、または共闘して共に戦いと、三勢力につかず離れずしながら信州・小県から上州・沼田までの勢力圏を維持しなければならない。いま最大の懸案は、北信濃から上州に進出してきている上杉勢である。その為に信州・上田平に真田家の本城・上田城の建設を急いでいます。

上杉が北信州で勢力圏を拡大しだした。また上州でも上杉に味方する小豪族が、北条が、真田に攻めかけて来る。真田は、戦いながら昌幸が陣頭に立って上田城の建設を急いでいる。
そんな中で、昌幸の子を孕んだお徳を、正室・山手殿が殺そうとする。次男・源二郎が、お徳を上州・名胡桃城へ送りとどける。その城で源二郎は、佐平次に源三郎兄上とは、母が違うが同じ年に生まれた、異母兄弟で有ることを明かす。
21才の佐平次と、19才のもよが夫婦となった。その幼さない夫婦を見ていると、微笑ましいです。佐平次は、思い返せば、2年前に高遠城よりお江により助け出されなければ、今日は無かったのである・・・。
声を出して読んでいると、血沸き肉躍るという表現がぴったりの本です。

徳川家康が織田信長の次男・信雄に味方して、羽柴秀吉と小牧・長久手で戦う。
家康が、北条に沼田を引き渡すと約束する。真田昌幸の承諾なしにである。家康は、北条を味方につけておかなくては、秀吉と戦が出来ぬ。北条は、どうしても沼田が欲しい。家康が、昌幸に沼田を北条に渡すように言ってくるが昌幸は断る。とうとう、徳川と北条が、上田に攻めて来るかと思われた。
真田昌幸は、北条、徳川、上杉に攻められては守りようがない。いままで苦杯をなめさせた、上杉景勝に和睦の申し入れのために、上杉の本城・春日山城へ和睦のために、命がけで最愛の息子・源二郎信繁を連れて対面に行った場面では涙が出て来ました(涙)

【読後】
まさに戦国の後半を飾る、羽柴秀吉と徳川家康のにらみあいです。その間で、真田家は家を、領地を・・・守るために戦っている様が手に取るようにわかる描写です。情報が命です、遅れれば領地を守れません、壺谷又五郎、お江たち真田の草の者(忍び)が持ち帰った情報を、昌幸が判断し、指示を出します。特に音読していますと、感情が・・・、もう笑いと、涙がと大変です。あすからの真田太平記㈢が楽しみでなりません。

【音読】
誤嚥防止のために、音読を行なっています。読みなれた大活字文庫「真田太平記」を借りて来ました。
音読は6月27日から再開しています。舌を噛み、舌の先に出来た口内炎が大きくなり食事もままならなくなり7月4日で一時中断しましたが。再度8日から再開しました。また舌を噛み16日から中断し、20日から再開しました。31日から舌を噛んでいないのに、舌が少し痛くなりました。8月2日から音読時間を10分台に少なくして続けます。4日から音読時間を、通常の30分台に戻しました。原因は、不明です。

8月7日(金)で新潮文庫の真田太平記㈡に相当する。大活字本の真田太平記㈡第1巻~第3巻を、音読で読み終りました。
2020.08.07読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 時代小説
感想投稿日 : 2020年8月7日
読了日 : 2020年8月7日
本棚登録日 : 2020年7月22日

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