前書『ビジョナリーカンパニー』の続編として出版されているが、内容としてはこちらが前編と言える。前書が扱ったのは偉大な実績をあげている企業を、偉大さが永続する卓越した企業にする方法であるが、本書では良い組織を偉大な実績を持続できる組織に飛躍させる方法を扱っている。
本書は企業の変化の過程を3つの大きな段階に分けて考えている。そして、各段階それぞれに2つの主要な概念を含んでいる。
①規律ある人材
②規律ある考え
③規律ある行動
この3段階を継続した行動で推し進めることで偉大な企業へと進化する。
その中でも第5章が最も印象的であり、②に関連する針鼠の概念は個人の考え方としても応用ができる。
針鼠の概念とは、ある3つの円が重なる部分に関する理解から導きだされる、企業の資質である。
・自社が世界一になれる部分はどこか
・経済的原動力になるものはなにか
・情熱をもって取り組めるのはなにか
この3つの円を深く理解することで針鼠の概念を確立できる。
針鼠の概念は企業だけでなく個人としても同様だ。
自分が働くうえで、持って生まれた能力にぴったりか、それで十分に稼げるのか、情熱をもって取り組めるのか(これが1番難しいか)、これらを考えることが自分の生き甲斐、天職を見つける大きなポイントになるのではないかと思う。
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- 感想投稿日 : 2020年5月4日
- 本棚登録日 : 2020年4月27日
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