偶像の黄昏・アンチクリスト (イデー選書)

  • 白水社 (1991年3月1日発売)
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感想 : 4
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ニーチェはどうして、あんなにも激しくキリスト教文明に闘いを挑んだんだろう?
また、イエスその人には闘いを挑んでいない、という説もあるけど、実際は、どうなんだろう?
分からないけど・・・。

『アンチ・クリスト』におけるニーチェのブッダ理解の正確さに驚く。
ニーチェは大方の日本人よりも、正確にブッダとそのダンマを捉えている。
ただし、それは当時ヨーロッパに紹介され始めていたパーリ語のもの。日本や中国やチベットに伝わったサンスクリット語、またはハイブリッドサンスクリット語の仏法ではない。
それは、より、ガウタマ・シッダールタの生の音声に近いなまの言葉であり、それを、キリスト教文明と対峙させている。
もとが文献学者だから、分析が正確なんだよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学
感想投稿日 : 2013年1月15日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年1月11日

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